現代思想

久しぶりに、「現代思想」を購入。特集はフリーター。

渋谷望「万国のミドルクラス諸君、団結せよ!?」、西澤晃彦「貧者の領域」が興味をひいた。 ミドルクラスはその揺らぎつつある地位を確認するために、フリーターという集団を必要としているって話なんだけど、途中からなんかこの解釈はなにかで読んだ話だとおもったら、赤坂憲雄の「排除の現象学」で言われているに近いのでありました。
なるほど、社会学者はそう考えるわけなのかと納得。

しかし、現状分析として悪くないだけに、よけいに読むほど救いのない特集。60年代と違って、いまどき「米帝国主義と戦う人民の連帯」とかいっても通じないのはさすがに執筆陣もわかっているからそれは書かない。現状が見えるひとは、ただただ嘆くしかない。
それとともに、執筆側自体(一部大学教授をのぞけば)インテリフリーターだという自己認識があるんじゃないだろうか?と思ったりする。

いきおいで参考文献リストにある「都市下層のエスノグラフィー」を購入しようか検討中。

隠蔽された外部―都市下層のエスノグラフィー

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