ジェリーインザメリーゴーランド

いまや庵野の嫁さんとして認知されている(私的には)安野モヨコの本をとあるところで発見。読んでみる。岡崎京子以来のA5版の女の子コミックというのは、正直これが、最初。(西村しのぶはのぞく、でも彼女は劇画村塾出身で毛色が違いましょう)で、予想どおりはまらない。

基本的な物語構造は、「つまらない女の子が、誰かに特別であることを承認される」という、おもいっきり単純化すれば、少女マンガの王道な展開。じゃ、なにが新鮮かというと、想像するにモデルでクラバーな男の子ってところかしらん。突然モデルになっちゃう主人公ってのは少女漫画的にはまあ普通だし。
で、西村しのぶの登場人物たちは、一応みんな仕事をしているのだけど、安野モヨコのこのマンガの登場人物たちは、果たして本当に仕事をしているようには全然見えない。どうやって、生活してるねん!とツッコミたくなる設定で、そんなあたりが、ますます感情移入しにくい構造なのかと思う。この差はなにによるんだろう?

それはそれとして、所々にでてくる地にかかれたこネタ、ヲタクさを微妙に表出させている安野モヨコ本人のキャラクターを想像すると楽しいという点はありかな。監督不行届とあわせて読むとおもしろいかも。


で、安野モヨコならハッピーマニアから読めよとかいわれそうだけど、あれっておもしろいんでしょうか?