経済セミナー 2006年2/3月合併号 その2
第一特集のほうは、「踊り場を超えた日本経済」。
この中で少し毛色の変わった文章なのが
- 回復に一喜一憂してよいのか / 高橋伸彰
アメリカとスウェーデンのGDPに占める社会支出の比率を比較すると変わらないのだそうだ。違いは、それが均等に配分されているか、あるいは高所得者にあつく配分されているかの違い。そうすると、よく改革派を自称する評論家がいう「無駄な医療費」の実態って何が想定さているのかが興味ぶかい?
タイムリーにアメリカの予算教書が発表されたけど。メディケアについては、今後5年間で359億ドルの支出削減が予定されているそうだ。
あと、冒頭の連載記事の中におもしろい(と思った)指摘を発見
「落陽の紙価を貴む」という故事を枕に、市場価格の話。
私たちは値段が100円のものの価値は、当然100円だと見なす傾向があるが、これはあまり正確ではない。なぜなら、100円だけ払おうとした人にとって、紙は100円のものであろうが、1万円払ってもよいと思っていた人は、なんと100円という大変お得な価格で買えて大変得をしたとしばらく幸せな気分を味わったはずだからだ。
そりゃ、その通りだよね。需要供給曲線を頭にうかべてみれば、市場価格で買いたかった人は、一部なのだから。でも、やっぱり、市場価格で買おうと思っていた人が沢山いたようにイメージしてしまうのはなぜ。
あと、以下の記事もおもしろくて、今月号はなんか3倍くらいお得だった気分。