ボウリング・フォー・コロンバイン

BSで放送された、ボウリング・フォー・コロンバインを今頃みる。


この映画でマイケル・ムーアがいっていることは、たぶん「アメリカで殺人が多いのは、住民が不安を煽られているから」ということになるのだろう。マスコミの発するメッセージは、「危険なのは、黒人の男性だ。彼らはすべて犯罪者だ。犯罪者は、エキサイティングなチェイスのあと逮捕される。」。


で、その線で理解しようとすると、マイケル・ムーアの行動は、おおきな矛盾点を抱えている。もし、アメリカで銃による殺人のおおい理由が、「人々が不安を煽られているから」なら、その解決策は「銃を規制する」ではないはずだから。
「不安を煽られている」という状況がかわらなければ、銃がナイフになるかもしれないが、殺人に至る構造はかわらないはずだもの。(もちろん、心理的な壁の高さがあるから、銃が自由に買える状況よりは改善されるかもしれないが)


という問題があるにしても、この映画は買いかな。
全米ライフル協会チャールストン・ヘストンは、あっさり人種座別的な発言を繰り広げるし、テレビのプロデューサーは、派手なシーンがなければ、視聴率がとれない、と開き直っている。


ま、しかし、この面の皮の厚さは見習うべきかも。
身近にいたら相当いやなやつだけど。