コカイン・ナイト

ちょっと前にでた、バラードの新3部作の第一作。近所の古本屋でみつけて、なんとなく購入。


読んでみての第一印象は、これは、結晶世界から同じテーマではないの?ということ。舞台は、スペインのリゾート、早期リタイアできたちょっと裕福な人たちが住む安定したリゾートが、一人のトリックスターによって変化していく話・・・だと思う。

安定した閉鎖世界といえば、都市と星の、ダイアスパーとか、百億の昼と千億の夜の、ゼンゼンシティとかなのだけど、むしろ、ビューティフル・ドリーマーのほうがピンとくる気がする。宮台真司がいった「終わりなき日常」だ。

ただ、大きく違うのは、安定が所与で、覚醒が管理されている状態だということ。安定が是なのか非なのか、あっさりひっくり返すところが、SFだよね。これ。


コカイン・ナイト

コカイン・ナイト