2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

進化しすぎた脳

某サイトで絶賛されていたので、池谷裕二を読んでみる。この本は、池谷裕二が、(アメリカ在住の)高校生相手に語った、大脳生理学の最前線の話をまとめたもの。心と脳の関係について、(当時の)最新のトピックが語られている。池谷の生物としての人間にとって…

メゾン・ド・ヒミコ

ゲイバーのマダムがゲイのための老人ホームをつくって・・という舞台設定の話なのだけど、最後までみて、これのテーマはなんだろうか、と考えてみる。 ゲイの映画だから、テーマがジェンダーというほど単純な話とは思えない。ゲイのかわりに、いろいろな設定…

反社会学講座

パオロ・マッツァリーノの反社会学講座、今度はなんと増補の上筑摩文庫からでてきました。パオロ・マッツァリーノは、イザヤ・ベンダサンと同じなのでイタリア人なわけもなく、おそらく社会系の研究者でしょう。で、この本のやっていることは、社会学の手法…

できる社員はやりすごす

ベストセラーになった「虚妄の成果主義」なのだけど、そのエッセンスは、ほぼ前作、「できる社員はやり過ごす」に含まれている。この2作、タイトルから受ける印象より、かなりまじめに経営学書。ということで、「できる社員はやり過ごす」の内容をダイジェ…

「世界征服」は可能か?

オタキング、岡田斗司夫の評論というか、「世界征服」という事業に対する考察。前書きで岡田斗司夫は、この本はいわゆる謎本ではないといっていて、確かにその通りで謎本ではない。じゃ、なにかといえば、これは「空想科学読本」の経営(学)版なのだ。 岡田…

賃金の不平等化と労働制度の変化 -

引き続き、現代思想のなかの記事から。 賃金の不平等化と労働制度の変化 / 宇仁宏幸(P166-176) 統計調査をつかった、日本における格差の検証がなされている。 格差問題については、ジニ係数の拡大を問題視する意見と、ジニ係数の拡大は、高齢化の影響であり…

現代思想 2007年7月号 特集=ポスト・フォーディズム

特集が、ポスト・フォーディズムなんてなっていたので、久しぶりに現代思想を購入。特集に関連した文章が、12本掲載されているのだけど、そのなかに現れるポスト・フォーディズムの定義はまちまち。 フォーディズムからポストフォーディズムへの移行を特徴…

教師格差

最近の教育の状況を総論的に報告している本。あげられている事例や報告は、それなりに興味深いのだけど、そこは横において、個人的に興味深いとおもったのは、企業とも共通する以下の2点の問題。最初の一つは成果主義で、もう一つはそれに伴う、説明責任の…