2007-01-01から1年間の記事一覧

円の足枷

ROR団周辺のブログで評判なので、買ってみた。 大変おもしろいです。 この本のなかで、提示されている「円の足枷」仮説とは、以下のようなもの。 長期的には、国内卸売り物価ベースの購買力平価が円安の天井として機能している この購買力平価は年率で平均3%…

ウゴウゴルーガおきらくごくらく15年!

ウゴウゴルーガ おきらくごくらく15年! 不完全復刻 DVD-BOX DVD9枚組(本編DISC8枚+映像特典DISC1枚) 気がついたら、もう10年以上前なのですね。あの放送。 当時、junetでウゴウゴルーガMLなるものができていて、わあわあやっていたのも、10年以上前かと…

NHKスペシャル/高速ツアーバス 格安競争の裏で

なにげで見始めた、NHKスペシャルは、高速ツアーバス会社とその下請けの実態を取材したドキュメンタリー。 高速バス業界では、ツアーバスの形をとっての新規参入が起こっている。 その背景は、規制緩和以降、新規参入のチャーターバス会社の増加にともない、…

Transcend TS32MMS64V6F / Libretto L5/080TNLN

現実逃避に、webをうろついていたら、Libretto L5用の増設メモリが、今でもあることを発見。衝動買い。 Libretto L5というのは、2002年発売の、ま、サブノートPCで、当時このクラスにひろがっていた、TransmetaのCrusoe(TM5800)というCPUを搭載したモデル。T…

ミミズクと夜の王

東浩紀の評論を読んだいきおいで、ライトノベル*1の新作を読んでみる。 「ミミズクと夜の王」は電撃小説大賞の受賞作。 ストーリーの構造を思いきり単純化していうと、これは王道的なシンデレラストーリーだ。 虐げられた少女は、森の王に見いだされて、幸せ…

自殺はなぜいけないか・・とか

19日のエントリーで、「ゲーム的リアリズムの誕生」のことを書いたのだけど、某所でゲームと現実に関して興味深い話をきいたので、ちょっとメモ。子供の自殺というは、時々あるのだけど、それに対して、学校ではどうおしえているのか、という話。そこで聞い…

さよなら、サイレント・ネイビー―地下鉄に乗った同級生

新聞に書評がでていたので買ってみる。中身はオウムの話。 サブタイトルでネタばれなように、この本の著者はオウム実行犯の一人の同級生だった。この本は、著者自身の「あの彼がなぜ」という疑問を、複雑系の「創発」という概念と、生理学的な説明という2つ…

ゲーム的リアリズムの誕生

2001年の「動物化するポストモダン」の続編にあたる、東浩紀の評論。 ポストモダンの視点から、ライトノベルやゲームにおける、二重構造を解説するもの。この本のなかでは、「物語とメタ物語」、「キャラクターとプレイヤー」の異なる視点から読み解けるよう…

現代思想 2007/3月号 笙野頼子

笙野頼子は、ゼンゼン読んだことなかったのだけど、知り合いに勧められて読んでみる。結論、笙野頼子をゼンゼン読まずに、この本だけ読むのは厳しい。(当たり前か) ネオリベ迷惑を考えるお茶会 - 極私と無政府@だいにっほん 座談会だというのもあるのだけ…

PENTAX K100D

だいぶ前から迷っていたPentax のデジタル一眼レフK100D、メーカーキャンペーンで7000円のキャッシュバックというのに、背中をおされて、ついに購入。標準ズームセットが実売で6万円強、キャッシュバックを考えると、5万台半ばというのは、考えたら激安的な…

論座 2007年4月号

「『丸山眞男』をひっぱたきたい 希望は、戦争。」への応答 論座の2007年4月号は、1月号の赤木智弘「『丸山眞男』をひっぱたきたい」に対するいくつかの「応答」が特集の一つだったので買ってみる。 書いているのは、佐高信、奥原紀晴、若松孝二、福島みずほ…

コーンクリームスープ

川西蘭の久しぶりの新刊。 (ただし、1992年にマガジンハウスからでた小説の一部改変版) いつ読んでも川西蘭の小説の主人公は、クールだ。でもって、なんでおめー、そんなにもてんだよ!とツッコミたくなる。(いまさら高校生の主人公をうらやましがってど…

郊外の社会学(その2)

では、三浦展は、なぜ、まったく逆のことをいっているのか? それは、三浦の郊外論=ファスト風土批判 が、郊外を「そこでないといけない」原風景としているから、ではないだろうか。「どこでもいい」のが郊外である、という視点は、その土地を一つの選択肢と…

郊外の社会学

町田市生まれで、いまは流山にすむ社会学者による郊外論。建築家のように、郊外の建築の不毛さを非難するわけでも、三浦展のように、「ファスト風土」とやや感傷的に批判するのでもなく、郊外とは何者なのかを解いていく。郊外について、最初に以下のように…

沈黙のフライバイ

500系の新幹線を最初にみたとき、「ついに現実化した未来だ!」とおもった。 なんて思う人にはいいと思う。 野尻抱介らしく、あまり心理描写がない。ポンとおかれた会話と地で説明される科学知識とがリンクして、読んでいる側の心理をかきたてていく。文章の…

医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か

(これから書く予定)医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か作者: 小松秀樹出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2006/05メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 180回この商品を含むブログ (147件) を見る

世界を信じるためのメソッド

なんと、理論社の本だったりする。ということで、中学生(以上)をターゲットとしてだされた、よりみちパン!セ シリーズの1冊。たぶん、森達也のいままでの主張が、よりわかりやすくまとまっているので、けっこういいかもしれない。よりみちパン!セ シリ…

グーグル八分とは何か

表題の「グーグル八分」は、グーグルが検索に対しておこなっている操作。現在、一部のサイトはグーグルの検索結果の表示から排除されている。この本はグーグル八分という事実があることを指摘して、その問題点を指摘している。正確に言えば、この本で批判さ…

洗脳するマネジメント

ビジネス書といえばビジネス書だが(日経BPの本だし)、この本は「民族誌的現実主義」組織エスノグラフィーと呼ばれる領域の本。内容は、著者がハイ・テクノロジーズ社(テック)という仮名の会社の文化について観察した内容を綴ったもの。(で、このテック…

論座 2007年1月号

論座の特集は「現代の貧困」。 生活困窮フリーターと「貧困ビジネス」/ 湯浅誠 具体的にあげられている「貧困ビジネス」の事例が興味深い。 サラ金が命を貧困層をターゲットにしたビジネスであり、そのビジネスモデルが担保にとることで成立しているという批…